お鍋が必要な豆腐屋さん。


奈良では、おいしい豆腐というか、普通の豆腐がなかなか見つからない。確かにスーパーに行けば、パックに入った豆腐はいろいろありますが、どれも食べてからガッカリの連続。つまり大量生産の豆腐は、もう従来の豆腐のようには作られていない。豆乳を思いっきり薄めて凝固剤を使い、豆腐を大量生産しているんですね。

じゃ〜街の小さな豆腐屋さんを探せばいいんだ、という結論になった。そんな豆腐屋さんなら、真面目に豆腐を作っているだろうと。ネットでいろいろ調べて、奈良市北向町の山口豆腐店に行ってみました。ところが、今日は休みでガックリ。帰り間際、菅原町にも豆腐屋さんがネット情報ではあったはず。

で、その細い通りを車で走った。豆腐屋さんはありません。妻が何かに気付いた。さっきの自転車のおじいさんが荷台に豆腐を入れる箱のようなものを積んでいたよ、という。さっきの場所に戻り、おじいさんに尋ねると、豆腐売りの人だったのです。

で、お店は、というと、奥の方の家の中に豆腐を作っている場所が見える。そうか、ここが、そうなんだ。荷台の豆腐の箱を覗き込むと、箱の中からしっかりと大豆の匂いがする。そういえば、スーパーで買った豆腐って、大豆の匂いがほとんどしないもの。

妻は豆腐3丁と薄揚げ2枚を買った。しめて460円。妻は、おじいさんに豆腐の値段を聞いた。1丁は100円で、薄揚げ1枚は80円。びっくりする安さです。おじいさん曰く、値段は30年かわらへん。うちのは本物の大豆つこうてるから、おいしいで〜。大きな発泡スチロールの上に豆腐が3丁、で〜んと乗っています。今度来るときは、鍋を持って買いに来なければ。場所は奈良市菅原町514-1。塚口由春豆腐店です。もう一度言っておきます。ここへ豆腐を買いに来るときは、豆腐を入れる鍋を持参してね。

さて夕食は、豆腐をさっそく揚げ出し豆腐に。その前に、木綿豆腐をつまみ食い。大豆の匂いがいっぱいに拡がり、口に入れるとどっしりとしている。歯や歯茎にしっかりと豆腐の感触が伝わる感じ。上品ではないが昔の豆腐そのまんまの味わいです。いままで食べていた豆腐は、確かに口触りは良いが、味が薄い感じがした。これは懐かしい味です。揚げ出し豆腐も、食べ応えあり。


冷凍食品を買わない妻。
我が家の冷蔵庫には冷凍食品は入っていない。つまり、妻は冷凍食品を買わないのだ。それは中国産の毒入りギョウザ事件が切っ掛けでもない。

私の話になるが、3年前までの東京時代の独身生活で、私もめったに冷凍食品は買わなかった。たま〜に買うとすれば、カレーを作るときに使用するミックスベジタブルくらいかな。なんで便利な冷凍食品を買わなかったのか。それはね、私が持っていた冷蔵庫には、冷凍庫が付いていなかったのさ。

その10数年前に、クリスマスケーキをもらった。小さいけれど煌びやかなアイスケーキだった。でもそんなもん、一度に完食できるわけないでしょ。4分の1くらい食べて、冷蔵庫に仕舞ったら、次の日にはぐしょぐしょになっていた。あ〜あ、無惨。前日はおいしそうに形を成していたのに、次の日はタダのつぶれたケーキなのさ。だから冷凍庫のない冷蔵庫を保有する私は、だったら冷凍物を買わなければいいんじゃないかと、開き直ったのです。要は買ったらすぐに調理する。すぐに食べる、を徹底すれば良いわけなんです。

そして今、妻がいる。大分に住んでいるときもそうだったんだけど、奈良でも、新鮮野菜を売っている場所が多い。スーパーじゃないよ。道の駅とか、小規模で地元に密着したスーパーがある。だから野菜も新鮮なまま調理。妻は餃子を自分オリジナルの手作りで作ります。だから冷凍餃子は決して買わない。

だって考えてみなさい。冷凍食品に使われている素材。たとえば野菜なんか、どこの場所で収穫されたのでしょうか。冷凍食品のパッケージに、個々の野菜の産地表示なんかしてないものね。ただでさえ日本では、ウナギやら、水煮のタケノコなど、産地擬装がいっぱいあるんですから。生の野菜を買ってから手作り、これが一番おいしいんですね。