おいしい寿司屋さんが、閉店しちゃった。


歩いていけるほどの近くに、その寿司屋さんはありました。もちろん、回りません。カウンターに6席と、こあがりにテーブルが2つほどある小さな寿司屋さんです。2週間ほど前に妻が、あのお寿司屋さんのシャッターが閉まったままだったよ。おかしいね、というので、数日前に通りがかって確かめてみました。すると、張り紙がしてあって、なんと昨年の11月に閉店したということでした。私たちは、がっくり。その寿司屋さんは一年に一度だけ、妻の誕生日にいつも利用するお店だったのです。こんな住宅街の外れには場違いなくらいの、とってもおいしいお寿司を出してくれた。ネタはどれもこれもすっごく良くって、白身はいい歯ごたえ。ウニやトロは、本当にとろけるおいしさ。イカなんてさっくさくで気持ちいいくらい。握りも口の中でほろりと崩れて、酢飯もちょうど良いおいしさ。私が知る限りでは、いちばんおいしい寿司屋さんでした。夫婦ふたりでたらふく食べると、1万円ちょっとかな。だから、一年に一回だけ。そのかわり、回転する寿司屋さんにはいきません。味の差が歴然だからね。確かに、クルマで10分のところに回る寿司屋さんはできたけど、私たちは行かない。あ〜あ、そんな寿司屋さんばかりができて、おいしい寿司屋さんが消えていくって、やっぱり奈良の人は味おんち、なのかなあ。名残は尽きないけど、いままでおいしいお寿司をありがとう。ご主人も奥さんもいつまでもお元気で。