ベジョー、ベジョーと、キッチンから音がする。


「あ、目玉焼きだ」と私は妻に向かって言った。「よく分かったわねー」と妻が返す。フライパンに卵を落として焼くときは、独特の音がしますよね。フライパンに広がった玉子。その白身の下から熱せられた空気が勢いよく吐き出す音が、ベジョー、ベジョーとキッチンに広がる。それにしても黄身をうまく白身が覆ってきれいに焼けています。妻の焼き方も上手だろうけど、さすがのフライパン。これは大阪の百貨店、伊勢丹で買った錦見鋳造製の魔法のフライパンですから。もう使ってほぼ2年になる。いい道具は調理を楽しく、料理をおいしくしますね〜。で、その目玉焼きに妻は醤油をかけた。私は思わず「え〜、醤油をかけるの〜。普通はソースでしょ」という。妻は「私はずっと醤油よ」という。以前もそんなことを言ったような。でも、ま、いいか、人それぞれなんだから。でもね、あとでネットで調べてみたら、圧倒的に醤油が多かった。目玉焼きにかける調味料のアンケートで、醤油54%、塩16%、ソース13%、胡椒5%、マヨネーズ4%、ケチャップ3%だとか。あとはわさび醤油とか、ソースとマヨネーズとか、ポン酢と粒コショウ、さらには醤油にマヨネーズに洋カラシもいいそうな。なるほどねえ。ちなみに私はただいま血圧高めの減塩中なので醤油や塩はだめ。そうか、半熟の目玉をご飯に乗せて、目玉焼き丼というのもありますね。その場合はやっぱり醤油なんだろうな。そういえば、玉子かけご飯専用の醤油があるそうな。だったら、目玉焼き専用の醤油があってもいいのではないか。