ソースをパンで、こすってはる〜。


私が入院中の3日目は、妻がお友達と2人でランチに行ってきました。初めて行くお店だったらしく、いつも通りにちゃんと事前に予約したようです。で、お昼に到着して、ランチを堪能したようなのですが、お客は女性ばかりだったらしい。そりゃそうだ。ご主人は、お仕事で大抵は大阪とかに通勤しているはず。亭主が留守の奥様方はのびのび。ご主人たちは、たとえば吉野家の牛丼のようなワンコインランチを慌ただしく食べて、また職場に戻るんだろうけど。奥様方は、優雅にフランス料理でおしゃべり三昧のお食事。で、そのお店で次々と料理が運ばれて、メインの時です。フランス料理というのはソースが命ですから、ソースはシェフが腕によりを掛けて作っているはず。そのメインディッシュの時も、妻やお友達は、パンを使ってメインディッシュのソースを残らずいただいたそうです。私も、フォーマルではないときは、ソースを残らず味わってあげるのが、料理人に対する心遣いだと思うからです。うーん、フォーマルというのは、男性はタキシード、女性は背中が大胆に開いたドレスを着用して、席の後ろにはズラリと給仕をするギャルソンが並んでいるようなお食事会だと思う。だから、妻たちがパンにお皿のソースを付けて食べるのも当然のはず。ところが、隣のおばさんたちが座っている席から、「ソースをパンでこすって食べてはる〜」、という声が聞こえてきたそうです。あれま。今時そんなことを言う人がいますか〜。きっと、高貴な方で、市井のビストロなどで食事をすることは希なんでしょうね。まあ、人それぞれですから。あとで、お皿を下げに来たシェフの奥様らしい方からは、きれいに食べていただいてありがとうございます。と言われたそうな。そりゃ〜おいしければ、そうしなきゃ。奈良って、何かとんでもない勘違いをして上品ぶる人がいるのですよ。それが玉にキズなんですが。たとえば、お魚の骨の多いアラが売っていますよね。それを指して、「そんなん食べはるの。骨ばかりで食べるとコこあらへんのに」と言って、買う人を小バカにするような、見下したような人が時折います。多いとはいっていませんが。その小馬鹿にする感覚が、京都に似ているんだけど、プライドのないところが奈良らしさなんだよね。まあ、いいけどね。