猫は、かわいい、あたたかい。


深夜になって、猫の殿が布団の上に乗っかってきた。そうか、この日は、妻の布団にも入らず、1階でうろうろしていたんだっけ。なんで1階にいたのか。それは、午前1時くらいに、庭で、ナーゴー、フウー、ニャワーゴ、理解のできない複雑な鳴き声が聞こえました。久しく聞かなかったノラちゃん達の声です。ええ〜、もうさかりなんですか。春なんですか。この日の深夜はとっくに氷点下になっているはずで、ちょっと様子見にガラス戸を開けてみた。さっと黒い影が走り去って、氷のような冷気が流れ込む。さぶっ。猫たちの様子も窺わないで直ぐさまぴしゃりと窓を閉めた。しばらくすると、部屋の奥からチリンチリンと音がする。さすが我が家の殿ちゃん。同族たちの声には敏感なようで、気になって2階から降りてきたんですね。でも、私は2階に上がって寝た。その数時間後に、殿は私の布団に入ってきた。とはいっても、私の妻の間なんだけど。妻が起きる早朝には、殿はいなくなっていた。その1時間後くらいに、殿はまた私の布団に乗っかってきた。私はいつものようにスペースを作って殿を布団に入れてやる。またいつものように、ゴロゴロとうるさい。しばらくして静かになったと思うと、珍しく私の方に顔を向けて寝た。つまり、4本の足もこちらを向いているわけだ。ちょっと足が邪魔だなあと思いながら、私も寝てしまった。私が目覚めると相変わらず、こちらをむいて寝ている。かわいいね。触ってみるとあったかあったか。