となりのトトロと、纏向遺跡。

金曜日の夜に、またというか、テレビ放映13回目の「となりのトトロ」をやっていた。いつもはスルーしてしまうんですが、誰かが、さつきとめいのお家には、なかなか面白いものがあるよ、ということなので今回はしっかり見ることに。じーっと見ていて、「狭山茶の箱」があるねとか。で、さらにさらに、シーンは進み、さつきとめいが、トトロにお父さんの傘を貸してあげたお礼に、どんぐりをいっぱいもらって、それを庭に撒いた。ある夜に、トトロたちがどんぐりを撒いた場所にやってきて、さつきやめいと一緒に早く育つようにおまじないをかける。するとどんぐりたちは見る見るうちに芽が出て大きく育ち、あっという間に家が覆い被さる大木になった。その大木のてっぺんで、トトロ、さつきやめいがオカリナを吹いているときです。お父さんはオカリナの音色を聞きながら、本に囲まれてなにやら原稿を書いている。その本の一冊に「纏向遺跡」と書かれてあるんですね。もう一冊には飛鳥と書かれている。そうか、さつきとめいのお父さんは考古学研究者だったんだ。そういえば、病院から電報を受け取ったさつきが、お父さんに電話を掛けるとき、考古学研究室のクサカベをお願いします、とはっきり言っていますから。纏向遺跡というのは、奈良県桜井市にあって、その古墳群のひとつに箸墓があるのです。箸墓古墳は、卑弥呼の墓かもしれない、なんてロマンチックなことを言う人がいます。私は、卑弥呼は実在しないと思っていますけど。ところで、さつきやめいたちの姓のクサカベは、おそらく草壁でしょう。ひょっとして、父を天武天皇、母を後の持統天皇とする草壁皇子から、名前を取ったのかなあ、なんてね。武蔵野が舞台のとなりのトトロですが、纏向遺跡なんて文字が出てくるから、奈良県民としてはうれしくなっちゃうんです。全国の皆さま、ぜひ奈良の纏向遺跡にもいらしてくださいね。そうそう「となりのトトロ」ですが、「千と千尋の神隠し」に比べると画質が悪かったですね。20年以上も前の作品だから、フルハイビジョンで保存してなかったんだろうな。今度は、画質をアップしてから放映してほしいですね、日本テレビさん。ところで13回目の視聴率は18.3%だそうです。最近は、テレビ番組の質が落ちましたから、古いアニメの良作方が稼げるのでしょう。テレビ局の質も落ちたものですね。