朝は、かぼすおぼろ月見うどん。


昨日の夜は、私が外で食べて帰ったから、この朝にご飯は用意できないはずだった。では朝に、何が登場するのか。通常ならトーストパン。しかし、そのパンも切らしているはず。って、ことは、何が出てくるのか。その答えは、ダイニングから漂ってくる匂いですぐに解った。わ〜っと部屋を包み込むようなかつお出汁の匂い。部屋いっぱいに満ちている、この匂いを嗅ぐと食欲がわくから不思議だよね。匂いに、甘いの辛いのというのならば、かつおというのは旨味の幅の広さを感じさせる、そんな匂いかもしれない。うどん屋の、東京なら蕎麦屋だが、そのかつおと醤油が入り交じったその匂いとはまた違う。もっと純粋にかつおがまさっている。かつお節には、昆布とはまた違う、乾いた旨味というのがあるのかもしれない。じゃ〜椎茸の旨みって、どんな匂いなんだよ、と突っ込まれそうですね。市販のうどん出汁では、ここまで純粋な香りはないから。ま、ともあれ、朝のうどんである。麺は妻のふるさとから送ってきてくれたもの。しっかりとコシがあって、これがまた旨い。まず妻は、少々ネギを散らした、すうどんを持ってくる。つまり、出汁つゆの中にうどんが入っているだけ。卵が用意してある。さらに大盛り用のネギが。おぼろ昆布が。かぼすが。まずは、卵を割り入れる。もちろん、直ぐには食べない。十分温めておく。つゆをすすり、アツアツ麺をつるつると吸い込む。かつお節と日田醤油で作る妻のだし汁は、本当に旨い。ここで、しっかりと出汁を確かめる。次に、かぼすを絞り入れる。そしてまた、出汁をすする。非常にサッパリした味わいになる。そして、麺もつゆも残りが半分くらいになったら、おぼろ昆布を入れるのである。するとまた、違う味わいになる。ちょっぴりまろやかになったような。昆布のいい匂いが広がり、口の中にはまたひとつの味わいが増す。そんなわけで、朝は、かぼすおぼろ月見うどん。おいしいよ〜。