妻の手に噛み付いた、猫の殿。


痛い痛いと、塗り薬を手にすり込む妻。手の甲に少し切り傷のようなものがある。どうしたの?と、聞くと、殿に噛まれたの、と言う。なんで?と、さらに突っ込むと。午前中のことでした。朝の早くから洗濯物を2階のベランダで干した妻。ここんとこの午前中は天気が良く、瞬く間に洗濯物が乾いてしまう。で、乾いた洗濯物を取り込んだ妻は、それをベランダのある和室のベッドの上に、とりあえず置いておく。そのベッドには、猫の殿ちゃんが、たまたま気持ちよく寝ていたそうな。ベランダに面したガラス戸は網戸になっていて、午前中は涼しい南風が通り抜けます。絶好の環境だったでしょう。でも、洗濯物をベッドの上に置くためには、殿がジャマだから手で追い払ったらしい。その時に、殿はムカッときたのか妻の手にガブリとしたらしい。ま、本気のガブっではなくって、歯を立てたくらいでしょう。 まあ、そりゃね、殿と遊んでいるときに時々ムカッときて、手にかぶりつこうとすることがある。でも、考えてみたら、こっちから猫にちょっかいを出すから、しっぺ返しを喰らう。何もしなければ、構ってよと’擦り寄ってくるくらい。こんなにいい関係ってないですよね。人間だと、親しくもなれるが、傷つけ合ったり、仲違いしたり。猫って、難しいことも、我が儘も言わないから、いいですよね。なんて、ちょっと思っちゃった。ほんの、ちょっとだけですよ。