せんべい、40年前と変わっていた。


先日、三重県の菓子メーカー、マスヤのおにぎりせんべいをブログで紹介しました。ブログで書きながら、いまいち釈然としないものが私の脳裏にあった。どうも、記憶の中のせんべいの輝きが、今のと違うのだ。昔のせんべいが、もっと輝いていた。で、私は懐かしさのあまり、ひとりでこっそりせんべいを食べていたのだが、妻にせんべいを差し出し、「このせんべい、昔からこんなのだっけ?」と聞いてみた。妻はボリボリと食べながら「前はもっと、醤油でてかてかしていたよ」という。そうだった。おにぎりせんべいは、手でつまむと醤油でベタつきそうな感触だった。いわゆる、醤油せんべいのような感じだったのだ。で、今のおにぎりせんべいは、ちょっと揚げせんべいのようになっている。袋を開けて取り出したとき、ほんの少し違和感があったが、食べるとほぼ昔の味だった。その違和感というのが、せんべいの表面に塗られた醤油のてりだったのだ。妻は頭の中にある昔の画像を、ほぼ正確に覚えているもんだと感心した。そうか、おにぎりせんべいも、時代と共に変わってしまったんだ。残念だが、しょうがない。これも時代の流れ。食品添加物も増えたかもしれない。今度マスヤで、てりのあるおにぎりせんべいが復刻したら、また買ってみようかな。


青森の光星学院は、ベンチ18人中10人が大阪出身。

甲子園の高校野球で、青森の光星学院が決勝に進出しました。で、ちょっと驚いたのは、光星学院のベンチメンバー18人のうち、なんと10人が大阪出身だそうです。かれらは大阪の少年野球チームの出身で、いわば特待生ということで光星学院に進学して野球部に入ったんでしょうね。青森県の人は、光星学院が地元の高校だなんて思わないでしょう。高校野球って、こんなことばかりがエスカレートするんですよね。だから、私は私立高校を応援したくない訳なんです。

たとえば、今は楽天イーグルスで活躍している田中将大投手は、兵庫県伊丹市出身です。なのに、高校は遙か北の駒澤大学苫小牧高校で、甲子園でも活躍したことは誰でもご存知でしょう。日本ハムファイターズダルビッシュ投手も、大阪府羽曳野市出身です。彼は50以上の高校からスカウトがあって、環境面を理由に東北高校に入学して、彼も甲子園で活躍しました。有望選手を全国から集めて、チームを強くして甲子園に出場すると、もちろんのこと有名になります。有名になれば、生徒が集まります。少子化の今日、生徒を集めるための広告塔はなくてはならない存在です。生徒が集まれば、そのうちに特進コースでも作って、有名大学に数人でも合格できれば、また生徒は集まります。ま、私立高校の生き残りにしょうがないのだけれど、生徒自身の中になにか気持ちを歪めてしまうものがあるような気がします、よ。

全国各地の高校で、野球留学ばかりがエスカレートしたんじゃ、本来の教育はおろそかになることでしょう。ただでさえも、高校生の教育レベルの低下があると言われています。しょうがなく高校に行って、授業も受けずに街をブラブラしたり、友達の家を巡ってはゲームに興じて遊んでばかり。野球がエスカレートすれば、どこかでなにかを疎かにする生徒がいます。また、そんな高校生が何の目的も、学力もなくって、お金を払うだけで大学に進学できてしまう。そして、大学は出たけれど、ってことになってしまいますよ。高校が生み出す光の、その影で、限りない闇に落ち込んでしまう生徒もいるかもしれませんよ。特待生で高校に行って、ケガで野球ができなくなったら、どうするのかねえ、その高校は。