あっは、忘れてた、結婚記念日。

さっき、妻が寝る前に、今日は何の日か知っている、と私に言う。とっさに思い出した。今日の11月5日は4年前、杉並区役所が休みの日曜日に、臨時の受付に婚姻届を提出した日だった。そうかそうか、結婚記念日だったんだ。それで、夕食の鍋に松茸が入っていたんだ。前日に、奈良市街の露店で、松茸を売っていたんだとさ。国産や韓国産のものがあったらしく、今年は豊作でもやはり国産松茸は高価すぎる。で、妻は1本1000円の韓国済州島産の松茸を2本買った。韓国でも松茸は豊作だったそうな。で、そのうち1本が、今日のお鍋に登場したというわけ。の、ために奮発したんだ。なるほど。確かに日本に近い韓国産の松茸は、十分に松茸の香りがする。鍋にすれば、なおさらのこと、特有の香りが拡がる。

かぼすポン酢で食べたのだが、出汁がいい。ぶつ切りの骨付きもも肉を放り込んでいる。その鶏肉は、あやめ池から、ならやま大通りに出る途中の、中山西町にある鶏福館という鶏肉専門店で買ったものだ。妻は、試しにスーパーで買った鶏肉も3切れも鍋に入れた。味を比べるためにね。全く比べものにならない。スーパーの鶏肉は、味が薄くパサパサしている。鶏福館のもも肉は、味が濃い。試しに鍋の中の汁を味わう。昆布で出汁を取り、ほんの少し塩を入れただけという。微かだが、昆布のほの甘い旨味に加えて、しっかり出汁を思わせる鶏肉特有の旨味がある。やっぱり、鍋に入れる鶏肉にはこだわらないと、こんなにおいしい鍋にはならないんだろうな。そんなわけで、結婚記念日のお鍋でした。食べているときは、全く忘れていた。ごめん。だから、特別においしかったんだ。ほんとだってば。