蜘蛛がいつの間にか巣を張っている。


確かに、猛暑日が続く間は、蜘蛛はまったく巣を張っていなかったと思う。ここ数日の間に、庭木の間で、確認しただけで5カ所ほど巣を張っている。どっしりとした大きい蜘蛛ではなく、手足もひょろりとした胴体も細い蜘蛛だ。なんで今頃とも思う。やはり、蜘蛛にとってもこの夏は暑すぎたのか。今日も、もう午後11時を過ぎているが、真夏のように蒸し暑い。夏とは違うのは、まったく蝉の声が聞こえなくなって、虫の音が賑やかにリリリ、チチチ。音の風情は秋なんだけど、暑さがまるっきり夏なんだねえ。

そういえば、とうとう奈良は猛暑日が29日を数えて新記録です。それまでは1994年の28日が最高だった。1994年って、結構暑かったんだけれど、その前の年の1993年が記録的な冷夏だった。で、その年は、米の前代未聞の不作で、日本政府はタイとか外国から米を緊急輸入をした年だった。飯屋で定食なんかを食べると、ふっくらした日本米の中に、細いタイ米が混じっている。もちろんそんなご飯はおいしくない。だってね、お米は、同じ粒の大きさの米が揃ってこそ、おいしく炊きあがるもの。日本米に外米を混ぜて、おいしく炊きあがるわけがない。その時、自民党政府はバカかと思ったものだった。あ〜あ、思い出しちゃった。

タイ米って、タイ米だけで炊いて、パエリヤなんかにするとおいしいんですよね。よくブレンド米って売っているけど、性質の違う米を混ぜると、米の品質によって水分量とかが微妙に違うから。ブレンド米はやめた方がよい。同じ品種の、同じ粒の大きさのお米を炊いてこそ、均一においしく炊きあがるというものです。なんてことを、誰かに聞きました。今日の夜も暑い。陸が喘いでいます。もうちょっと、我慢だからね。もうちょっとって、どれくらいなんだよ。もうちょっとは、もうちょっとです。早く、清々しい秋、来てください。巣を張っている蜘蛛は、知っているんだろうな、季節の行方を。