陸が喘いでいる、蒸し暑い夜。

昨日、14日の夜は、一転して夏が押し戻されてきたような蒸し暑い夜だった。しかし、夜中に玄関でタバコを吸っていると、リリリリと虫の音が聞こえる。背後からは、ハッハッハッと規則正しい声が聞こえる。陸が玄関の冷たいタイルの上で、喘いでいる。それにしても、いや〜暑い暑い。

そして、今日の15日も、まったく同じように暑い暑い。確かに今日は終戦の日。日本が敗戦を認めた日です。今日は、父とお昼を一緒に食事をしたが、何も語らなかった。今年90歳の父。65年前は、南太平洋のハルマヘラ島で終戦を迎えた。その日を境に、猛烈な艦砲射撃、爆弾投下、機銃掃射は全くなくなった。などと、随分昔に語ったことがある。父のとっても、この日は65回目の終戦の日だったはず。生きて帰れただけでも、儲けもんや。そして、その後は、よく働いた父だった。

で、毎年、この日が近くなると、昔の悲惨な出来事を取り上げるようになる。ま、それは、様々な史実に基づいているのだろうけれど。今、100歳以上の生存未確認者がいっぱいいますよね。この人たちの65年前は、35歳以上で、まさに日本の中核を担っていたはず。どうして、そんな人たちから、いままで、戦前や戦中の話を聞いてこなかったんだろう。英霊たちの話もあるだろうけど。生き証人の話をもっと探ろうとしないのかい。だから、行方不明者ばかりが増えるんだよね。