初めて行った、月ヶ瀬梅渓。

奈良に生まれ育ってから、一度も月ヶ瀬に行っていません。とはいっても、二十歳くらいまで奈良にいて、それからはほとんど奈良には住んでいなかったので、行ったことがない場所は、いっぱいある。月ヶ瀬も、そのひとつだった。

目的は、梅を見に行くこと。当たり前ですね。もう一つは、塩だけで漬けた梅干しをゲットすること。ま、私的には、この2点です。妻は妻で何か期待していたみたい。そんなわけで、名張川というか、高山ダムの湖畔を横切り、土産物店の有料駐車場にやっとこさ車を停めた。

ここからは、舗装はしてあるが山道。土産物屋さんや露店がぽつりぽつり並ぶ中を登ります。盆梅って、売ってるけれど、盆栽のように育てるんですね。初めて知った。上り坂を嫌う妻も、歩く歩く。だんだん道中に梅の木が、増えだして、見晴らしの良いところに出ると、山の斜面いっぱいに梅の木が。匂いに鈍感な私もわかるほど、梅が香っている。

眺めも良い。眼下にダム湖の湖畔が遠くまで伸びて、山の木々が粉をふいている。つまり素っ裸の枝に少しずつ木の芽が膨らんで、それが遠くの黒い枝を白っぽく見せているんです。新緑もいいんだけど、この季節の山の表情がまたいい。おぼろげな感じなのです。

そして、ほぼてっぺんかなという場所の土産物屋さんで、梅干しを買った。ついでに、紫蘇の葉を粉にしたものも買った。ほら、ご飯の時に、ぱらぱらっと振りかける赤ぽい粉。これも好きなんだな。渓谷の高台とはいえ土産物屋、食堂が結構ある。しかし私たちは、おにぎりもお茶も持参です。だって、こういうところでは、うどんとか丼物とかくらいでしょ。こんな田舎や京都・奈良は美味いものなしなんです〜。ところがどっこい、とってもおいしいものがあったんです。いや〜まいった。妻と一緒に感動しました。で、次回に続く。月ヶ瀬は奈良市に併合されちゃったけど、いいところですよ。ぜひ、お出掛けくださいね。今の梅、散ってるのもあるけど、ほぼ満開です。