心配な、父の外出。

89歳の父です。去年の12月に心臓冠動脈狭窄のカテーテル治療を受けて退院して、まだ2カ月も経ちません。お医者さんからは、まだ3カ月くらいはひとりで遠くに出掛けないように。京都や大阪に出掛けるときは、必ずご家族が一緒に付き添ってあげてくださいと、言われました。

しかし退院してから、1カ月も経たないうちに、電車でひと駅、ふた駅とひとりで出掛けるようになりました。そのうち、奈良市街までも行くように。あんまり、ひとりで遠くに行ってはダメと、お医者さんから言われているから、と言っても父は聞く耳を持ちません。

「医者はたいそうに言うんや。どってことあれへん」。と、父の言いぐさです。「歩かな、あかんねん。遠くいうても、電車で座ってるだけから」。ま、元気で出掛けるのはいいんですが。この前は、とうとう1時間をかけて京都まで出掛けた。もう、あきれるばかり。

寒い間は、遠くの外出は禁物なんですが、父はひとりで出掛けるのが、本当に気晴らしなんですね。もう、あとは、気候が暖かくなってくれるのを祈るばかり。病み上がりなのに、言っても聞かない頑固な父を持つと、大変ですね。元気な顔がなによりなんですけど。

そんな父も、ちょっと風邪気味で、のどがいがらっぽいとか。だったらミカンを食べてねと、父に言った。ミカンはビタミンCがいっぱい。さらに、ミカンの内袋やスジには、ビタミンPが含まれていて、ビタミンPは、毛細血管の強化、血流の改善などの作用がありますから。せめてできるのは、これくらいかな。父はミカンが好きですから。

こんなに寒いのに、プランターの中から、芽がしっかりと顔を出しました。芽、なんですけど。梅のつぼみにしろ、この芽にしろ、植物は先の季節をしっかり感じ取るんですね。この芽は、チューリップ?いや〜、何だっけ。ま、咲いてみれば、わかるでしょ。父のためにも、早く暖かくなあれ。