ほったらかしの田んぼに、稲が実る。

奈良市の北部のとある場所で、草ぼうぼうの空き地がある。その草が、なぜか黄色っぽい。さらに、その場所に雀がいっぱい群がっている。なんなのだと、その場所に近づいてみると、田んぼの跡地だったんです。

で、黄色い雑草をよく見ると、なんと稲穂。妻が言うには、去年に稲を刈り取って、ほったらかしにするとこういう状態になるらしい。つまり通常は、次の春には田んぼを耕してしまうが、耕さないでおくと刈り取られた稲はまだ根っこが生きていて、季節が来るとちゃんと芽を出すという。

それで、芽を出したんだけど、ついでにいろんな雑草も飛んできて、一緒に育っちゃったんですね。でも、待てよ、なんの手入れをしていないということは、無農薬栽培じゃないか。それに無農薬だから雀が集まってくるんですね。野生の動物ほど、毒には敏感だからね。

ということは、雀が食べないお米は、やっぱり農薬が多いということなんでしょうか。ま、ともあれ、水も張らず、雑草だけを取り除けば、おいしいお米ができるのでは、なんてね。

でも早い話、ここは耕作放棄地なんですね。残念ながら。ほったらかしにして、いずれ住宅地にでもするつもりかな、まさかね。この場所は駅から遠いからね。そんなわけで数本、稲穂をいただいてきました。11月のこの時期だから、もういいよね。取ったって、怒らないよね。