百貨店で売る、メイドイン・チャイナ。

百貨店の売上高が、この5月も最悪だったらしい。紳士服が前年同月比16.9%減。婦人服が15.0%減。ほぼ壊滅状態ですね。そういえば、この前、奈良市にある百貨店に行った。早くもバーゲンをしている。ちょっとタッグなどをチェック。バーゲン品はメイドイン・チャイナだ。

バーゲンコーナーじゃなくて、婦人服売場を見ると、高いけれど、デザインのいい服が多い。婦人服の一般専門店と比べると、値段は高いが、確かに百貨店らしい物の良さは際だちます。なのに、なんでメイドイン・チャイナが入ってくるわけ。安い商品で客寄せをしようという魂胆ですね。

いま消費者は、安いウエアに飛びついているというけど、安いが必ずしも良いとは限らない。私は、気に入ったものを長く着る性格なので、丈夫なものが欲しい。

冬物だが、私が長年着ているセーターがある。その1枚は3万円で買ったイタリア製のもの。買ったのは25年前だ。もう毛糸が網のようになっている部分もあるが、ごまかしながらこの冬も着ることができた。もう1枚は、20年前に姉が送ってくれたもの。姉の手編みである。たまに袖口がほころびるが、妻がそれを繕ってくれる。いいものは、修繕しながら着こなせるのだ。

だから、ものが2倍高くても、破れたり綻びたりすることなく、3倍、4倍と長く着こなせたら、十分に価値のあるものだと思う。10年前に買った、メイドイン・チャイナの1000円トレーナーは、3年で着れなくなりました。そうじて国産品は長く着られます。ヨーロッパ製やアメリカ製もいい。百貨店は、飽きのこないデザインで、しっかりした生地と縫製で、3倍4倍と長く着こなせるものを売れば、お客さんは戻ってくるんですよ。


犬がいなくなった家。

私たち、つまり私と陸が、その家の前を通ると、いつも決まって庭の奥から吠える犬がいた。陸に敵対しているのか。それとも、そうでないのか。

そのワンちゃんのご主人は、おばあさんです。何度か、挨拶を交わしたことはあった。その方がワンちゃんと散歩しているときに、陸と遭遇したこともある。おばあさんは、元気に歩いていらっしゃいました。

一度、広場で出会ったときは、その犬が陸の方に駆け寄ってきた。半年くらい前のできごと。陸もその犬に、駆け寄ろうとした。私は、とっさに引き寄せた。だって、陸の方が、何倍も大きいから。もし何かあると、ね。

先月の終わりも、その家の前を通ると、ワンちゃんは吠えていました。しかし、その数カ月前から、おばあさんを見ることはなかった。ちょっと気になるんだけど。

そして、今月に入り、その家の前を通ってもその庭は静かです。ワンちゃんの気配がない。チラッと庭を見ると、犬小屋の位置が、まるで使われてないような場所に移動。もはやワンちゃんは、いないって感じ。何かがあったんでしょうね、この家に。よく吠えていたのは、陸とお友達になりたかったのかな。今はただただ、おばあさんの元気と、どこかに行ったワンちゃんの元気を祈るばかりです。