なぜか薬師寺。

父と私たち3人で、なぜか薬師寺に来た。父は5年くらい前に、母と来たらしい。妻は、昨年の秋に、岡山から遊びに来た友達と一緒に来ている。私は、おそらく小学校か、中学校の遠足で来たくらいだろう。たぶん。もちろん記憶に、残っていない。薬師寺といえば高田好胤さんだった。

お寺の南側にある駐車場から、石畳を北にあるお寺の方に歩いていく。その途中に小さな神社がある。孫太郎稲荷だそうな。その境内に痩せた猫が2匹いた。触りに行こうとしたら、後ろにいる妻から声がかかった。入っちゃダメよ。

そうでした。父は1年間、長男の私は6カ月、神社の境内に入ることはできない。ま、別に神社に用事はないけれど。初詣だってしない人だからね。うっかり。そんなことは考えないで、注意しましょ。

さてさて薬師寺。境内に入る。人は多いんだけど、意外とガランとしている。金堂に東塔と西塔、直線的でかっこいい。そして、手を触れるのさえ躊躇われる高貴さがある。こんなだっけ。

帰り間際に休憩場で、抹茶を注文。吉野葛で作った干菓子が付いてきた。白鳳の飛天というらしい。ところで、吉野葛にはイソフラボンが含まれている。つまり血中コレステロールを低下させ、骨粗鬆症更年期障害の軽減に有効だということ。ふーん、吉野葛ね。本葛は高いけど。妻は、その干菓子をお供え用に買っていた。父はどんな思いで、寺を巡ったのだろうか。