誤嚥性肺炎は、恐ろしい病気。

母は、死因は誤嚥性肺炎。高齢者に起こる肺炎の大部分は、誤嚥性肺炎だそうな。母は、一昨年の10月に脳梗塞で入院した。その時は、1カ月半で退院して、左手などに多少の不自由はあるが、驚異的な回復を見せた。87歳とは思えない元気さだ。

昨年、8月に再び脳梗塞で倒れたときは、顔面に激しい痙攣を起こしていた。二度の脳梗塞。しかし、その始まりは、1カ月ほど前にあるのだ。6月の半ばに、母が突然、ステンと転んだという。この時から、脳梗塞が始まり、じわりじわりと脳細胞が死滅していったのだ。その切っ掛けがあったと思われたら、すぐに検査すべし。

母は3月末、介護老人保健施設に入所した。その入所2週間目に、誤嚥性肺炎を発症した。嘔吐を繰り返し、40度近い高熱を発症した。痰が緑色をしているなんて始めて知った。で、友人の医師に聞くと、誤嚥を防ぐためには、普段から飲み込む能力を高める、パタカラ体操がいい、と言っていた。これは、NHKためしてガッテンで紹介されたらしい。

パ・タ・カ・ラ、を早くはっきりと発音することで、舌や唇のスピードを養うという。さらに、舌を前後、左右、上下に動かす訓練も必要と。唾液腺を食事の前に、マッサージすると、唾液がしっかりと出て、飲み込みをスムーズにさせるから。あとは、口の中を清潔に。食後2時間はカラダを起こしたままで。時には、辛い食べ物でのどを刺激すること。てなことを、母の肺炎が治癒したら、させようと思っていたんだけど。だから、高齢者の方に対して、このようなご注意を。

誤嚥性肺炎の要因。母ほどの高齢になると、脳の機能が段々と衰えてきて、飲み込む、空気と食物を飲み分ける機能を忘れかけている。特に脳梗塞は、そうなりやすい。それによって誤嚥が起こる。そして、一度誤嚥性肺炎になると、胃のゲップさえも肺に流入するらしい。ましてやそれが栄養剤なら、肺炎菌にとっても格好の食事というわけだ。もうこうなったら最後だったんだ。だからこそ、です。

今日、母がお世話になったケアマネージャーさんに報告を兼ねて、これまでのお礼の挨拶に行った。外から見える施設の食堂は、高齢者たちで賑わっている。母もこの中に混じって何度か楽しい食事をしたことだろう。みなさん、誤嚥だけは気をつけてくださいね。そう念じながら、施設の建物に入った。