奈良の良さって、何だろう。

引っ越してきて、半年以上が過ぎた。自分の生まれ故郷なんだけど、奈良って結構いいところじゃないか、と感じるようになった。

では、奈良の良さって、何だろう。奈良は世界遺産のある観光地。もちろん、そうだが人だって住んで住宅地がある。平野部にはメーカーの工場だってある。それらの直ぐそばには水田がある。

奈良市内の商店街、その路地裏には、瓦屋根で格子戸の住宅がある。狭い道にも車は通る。人は片隅に避ける。路地から見渡しの良い場所に抜けると、五重塔がチラリと望める。

大きな池がある。小さな池もある。埋め立てられることもなく、昔ながらに、今なお残っている。そうか、奈良って、変わらないところに、良さが残っている。確かに、水田は潰されて、住宅地は拡がったが。

歴史とか、遺産とかじゃなくて、変わらないものの良さ。ビルを建てるばかりが文化じゃない。山を削り木々を倒してゴルフ場を作ることが、レジャー誘致にはならないのだから。来年は、変わらないものの良さを、じっくりと見直してみようか。でも、奈良の良さって、これだけじゃないよね。



派遣切り問題。日研総業が、一番のワルなのか。

連日、派遣切りのニュースはテレビや新聞を賑わせている。マスコミはそんな報道ばかりして、人に不安ばかり与えているから、ニュースだけでなく他の番組はつまらないものになってきた。だから最近、テレビもあんまり見なくなってきた。それにマスコミは、トヨタやキャノンのようなメーカーの名前を出しても、派遣業の名前が載ったのは一切見たことがない。これが不思議。

派遣に関わる雇用には、派遣と業務請負との2種類があることを最近知った。業務請負とは、ある商品を何台製造するかなど、業務そのものを請け負う。派遣は工場を持つ経営者が人材派遣会社を通して紹介された労働者の雇用を直接決定するが、業務請負では請負業者が労働者が雇い入れて、工場などに派遣するのだ。

で、日研総業というのは業務請負が主で、労働者にしっかりと研修させて、数人数十人を束にして労働者を工場の持つ企業に送り込んでいる。しかしそこには必ずしも工場にとって求めているレベルや知識技能に到達できない人々がいる。そりゃそうだ、デジカメを作るのと、液晶パネルを作るのとは、全く工程も違うのだから。

そこに、労働者を束にして送り込む業務請負会社と、その技術を求める企業とのギャップがあったと思う。日研総業にも社内研修センターがあるらしいが、いいかげんな研修で、労働者を送り込んでいたのではないか。それに業務委託では、労働者にとって派遣よりも待遇が悪く、不安定なのだ。数日前のブログにも書いたが、日研総業からテンプスタッフに登録会社を変えたら、待遇が良くなったという人がいた。日研総業は業務委託だからだ。

そもそも、なんでここまで人材派遣会社や業務委託会社が急成長したのか。それは、やはり言い方は悪いが、ピンハネである。10年くらい前だが、上野駅で声を掛けられたことがある。兄さん仕事あるよ、どう。手配師だ。彼らは、工事現場で働けそうな人材を、とにかく声を掛けて集めて、ゼネコンの下請の、その下請の、さらに下請の、えんえん続いた土建屋さんに送り込むのだ。手配師は、人員を集めただけの報酬が支払われる。人材派遣会社も、結局は手配師と同じ。

私が言いたいのは、人材派遣会社なんかなくしてしまえ。国や地方自治体が、もっと積極的になって地域の人材を親身になって管理すればいいではないか。今や、ハローワークが派遣切りや解雇になった労働者の対処に追われている。都合の良いときだけ人材を管理して、仕事がなくなったら、はい解雇。宿舎から出て行ってねじゃ〜、労働者もたまったものじゃない。そもそも小泉改革で、自由なライフスタイルで働ける場所を、好きな時間で自由に選べる、なんて改正労働者派遣法でやったのが大きな間違い。政府自民党公明党と工場メーカーと人材派遣会社がグルになって、派遣労働者を苦しめていることは事実なのだから。