旨いです。奈良県桜井の地酒、大名庄屋酒。

室生寺に行ったとき、門前の商店街で、「だらにすけ」という文字に惹かれた。小袋に入った薬のよう。お店の人に聞くと、陀羅尼助丸といって黒い小玉の胃腸薬という。この地方では有名だそうだが、私は知らぬ。

そうだ、奈良って、遙か昔から富山と並ぶ薬の名産地だった。テレビコマーシャルばかり見かける大手の製薬会社製品より、古くからの老舗製品の方がカラダに優しいのかも。しかし私は最近、胃腸薬を使わないので、だらにすけはパス。

横の方に並ぶにごり酒に、また惹かれる。名前は「大名庄屋酒」、アルコール分は19度以上20度未満。奈良県桜井市の西内酒造という酒屋で作っているらしい。説明書きによると、ふつふつと発酵するもろみから作った、どぶろくでも、おり酒でもない酵母の生きたフレッシュなお酒です、と。

にごり酒が大好きな私は、即購入。ところで、薬もお酒も売っているお店って、いいですね。お店のおばちゃんも丁寧に説明してくれる。妻はさらに、葛を購入。本葛ではないと、言ってくれたらしい。本葛ならとても高いもの。

さてさて、家で早速味見。にごり酒といえば、新潟・菊水酒造の五郎八が好きなのですが、甘い五郎八に比べると、大名庄屋酒は辛口ですっきりした味わい。冷やかロックがおすすめと書いてありますが、私は電子レンジでチン。にごり酒でも熱燗が好きなのです。うん、この酒、慣れてくると飲みやすい。甘さ控え目で、妻も飲みやすいという。ぜひ、熱燗でお試しください。