りっちゃん、鹿さんに、嫌われちゃった。


猿沢池を後にして、階段を上ろうとしたら、急に木立の方に向かう。もぞもぞしながら回り始める。ウンチだ。それも木の根っこに。ちょっと柔らかい。取ったけど、ピチッと木にへばり付くウンチカス。妻が、ペットボトルの水を掛けて木の汚れは落ちた。良かった良かった。奈良を汚しては、いけないぞ。水を持ってきて良かった。

五十二段の階段を上り、三条通りを渡り、興福寺五重塔の下に来る。やけに人が多い。いつも群れているはずの鹿が一匹も見あたらない。ん、鹿って数え方は、匹だっけ、頭だっけ。ま、いいか。ちょっと拍子抜け。大群を見れば陸も逃げ出すかと期待していたのに。人の多さに鹿も逃げ出したか。いや〜奈良公園の鹿はタフだから。

こうなったら、鹿の群れを探してやる。しばらく歩くと、柵の向こうに鹿が数匹。陸は猛然と突っ込もうとする。金網が張ってあるから、入れないよ〜。でも、鹿はどうやって入ったんだろう。人もいないのに。などと思っていたら、ぽ〜んとジャンプして鹿が飛び出してきた。そうだ鹿はハイジャンプの達人でした。忘れてた。

春日大社の参道を陸と歩くのも恐れ多いかな、と。道を逸れて浮御堂の方へ。いましたいました、鹿がいっぱい、休んでいる。また陸はぐんぐん群れの方に。その中の角を切られたばかりの大きな鹿、ボスでしょうか、キー、キーと周囲に鳴き声を振りまく。変なヤツが来たぞ。気をつけろ。といってるような。みんな、少しずつ陸から離れていく。ヒッハッ、相変わらず、陸の息だけが荒い。も、いいから行こっ。

浮御堂に到着。残念ながら、陸を入れるわけには行きません。だって、浮御堂は鹿の通り道。観光客とは、大人しくすれ違っているのに、陸が入るとパニックだろうから。浮御堂に入る妻をさびしげに見つめる陸。そして、陸も周りの鹿から見つめられています。どうして鹿さんと、なかよくできないんだい。嫌われちゃったじゃん。


政府与党は高速道路の引き下げばかりを議論。

普通車の、それもETC搭載車両に限って、高速道路料金を値下げするという。まあ、それはそれで、いいではないかとも思うが。ちょっと待てよ、車を持たない人にはどういった恩恵があるというのだ。ましてや、休日に限って大幅割引ならば、どうせ大渋滞が予想されるのは、当然の成り行きだ。

原油相場も、7月の最高値より半分に下落した。自動車旅行も、安く上がるならば国民は喜ぶだろう。しかしガソリン車は、二酸化炭素排出の元凶だ。そんなことより、もっと電気自動車の普及や、屋根の上の太陽光発電に力を入れたら、どうなんだい。

まるで、まずは国民の喜ぶ目先のことにしか自民党は注意を払っていない。国民の目の前に、飴玉をつり下げて喜ばせようという作戦だ。それで支持率を上げて、来年の総選挙に向かう作戦か。ま、選挙はどうでもいいとして。さっきも言ったように、車を持たない人、高速道路の恩恵に与れない人は、何の得もない。

だったら、前から言っているように、JRや私鉄の休日半額に、政府が補助金を出したらどうなんだい。電車は、ダイヤ通りに走る。どうせ走るなら、より多くの乗客を運べばいいじゃないか。安くなれば、みんな電車を利用しますって。おっと、バスも同様です。

だから、乗車率の高い東海道新幹線は除外して、いまいち乗車率の低い地方新幹線や、ローカル列車、ローカルバスを安くしましょうよ。その方が、旅行客も増えて、万々歳だと思うのだが。ガソリンばっかり使わせるとは、政府は石油元売り会社の回し者かい。