幾つもの燈がゆれる。なら燈火会。


一日遅れの8月6日から始まった、なら燈火会に、昨日行ってきました。毎年毎年訪れる人が増えて、奈良の人気のイベントとなったようです。そこで8日なら、混まないであろうと。この日は、北京オリンピックの開会式がテレビでやっている。だから人がちょっとは少ないかな、と。

夕暮れが段々と深くなる7時前、猿沢池から妻と歩き始めました。池の周りを巡りながら、五十二段の階段へ。ここでも蝋燭がセッティングされていますが、まだ火は入っていない。7時にならないものね。

興福寺五重塔へ。当たり前だけど、鹿がいっぱいいる。お目当ては、鹿せんべい売場に立ち寄るお客です。買ったと見るや、何匹も取り囲むように頭を下げて、おねだりします。妻がせんべいを買った。見る見るうちに鹿が集まって、もみくちゃ。妻のシャツを噛んで引っ張って、おねだり。もうないから、もうないよ。妻の絶叫が響きます。あっという間に、なくなりました。その場所を後にして、博物館の方に向かう。後ろでは、若い女性の絶叫が聞こえます。キャー、もうない、もうない、と。

浮雲園地の方から、小さな炎、というよりも小さく揺らめくともしびが、帯状になって幻想的。もう完全に空は真っ暗。若草山にも光のオブジェ。何だろう、あの形、わかりません。春日野園地では火の鳥の燈火が。大仏殿のライトアップに舞うように映えています。確かに、きれい。正面に回ると、カメラの三脚を構えた人がいっぱい。しまったな、三脚を持ってくればよかった。

屋台がいっぱい出ていて、これはもうお祭りですね。でも、お面やかざぐるまの屋台がない。あんまり売れないだろうけど、屋台としては映えるんだよね。最後に、猿沢池へ。ライトアップの興福寺五重塔と燈火が、池にも映り込んできれいです。なら燈火会は、14日までやっています。ぜひ、お出掛けください。点灯時間は7時から9時45分までとなっていますから。さて、陸君たちが家で待っています。早く帰らなきゃ。本当は、陸も連れてきて、鹿とご対面させるつもりだったんだけど、それはまたの機会に。





無抵抗の鹿を襲う、バカヤローめ。

先日、奈良公園で、ヤスの刺さった鹿を、近くの人が見つけた。そんな記事がネットに出ていた。

私は奈良県人、こんなことをされて心中穏やかではありません。奈良公園の鹿は、神の使い。ましてや天然記念物に指定されていて、何人と言えども決して傷つけることは許されない。

まあ、そんな建前はさておいて、私もたまーに猿沢池の近くの、奈良市立図書館に出掛けます。公園ではない、完全な市街地の、その近くにも鹿は出没します。人におねだりしたり。鞄をくんくんしたり。頭を下げて近寄ってきて、彼らだって礼儀ってもんを持っています。たぶん。

鹿が、私たちを襲うことって、めったにありません。たぶん。中には、人に、ドーンとぶつかっている鹿もいます。でも、人を傷つけることはありませんから。

広島の宮島でもそんな事件があったとか。まったく、抵抗できない弱いものしか、いじめることができない、つまらない人間がいっぱいいるものです。昔だったら、鹿を殺したら、死罪になったとか。鹿にヤスを突き刺すバカヤローは、鹿の餌にでもしてやれ、と。最近の日本って、つまらない、本当に危険な輩が、増えすぎた。この先が思いやられるぞ。