映画、どろろ、面白かった。

というか、良かった。見て良かった、と言う意味です。どろろは、手塚治虫大先生が書いた漫画です。どろろ、が少年サンデーに連載されていたのは、私が中学校の3年ぐらいか。なんせ私、今は50代半ばのオヤジですから。主人公が、生まれていたときから失われていた身体の部位を、妖怪を倒すことによって取り戻していく、というお話です。

当時はワクワクしながら読んでいて、ある時に急に、中途半端に連載が終わったという記憶があった。まだ全部、妖怪から身体を取り戻していないのに。なんで、なんで終わるの。だから少年サンデーを買うのをやめちゃったのかも。

ま、中学生から高校生に移る、気むずかしい時期でした。今から思えば。そして、もう一つの疑問は、どろろ、という題名。身体を取り戻すために戦う主人公の名前は百鬼丸。脇役が、こそ泥の、どろろ。この脇役の名前が、漫画のタイトルになっていたからです。

普通なら、タイトルは、百鬼丸ですよね。それが、どろろ。中学生の私には、とても不思議な感じだった。でも映画を見て、どろろって、女性だったんだ。原作の漫画にも、そういう描写があるらしい。どろろが裸になったとき、おちんちんがなかったらしい。

ま、それはさておいて。どろろ役の柴崎コウさん、とっても良かったです。原田芳雄さん、中井喜一さん、中村嘉葎雄さん、原田美枝子さん、それぞれの存在感を出して映画を引き締めていました。本当にいい映画です。なにより、私にとって40年前の数々の疑問に対して、霧を少しずつ払うみたいに。なんか、次のシリーズも企画されているらしい。楽しみです。でも、映画館では見ないだろうけど。テレビ放映までじっと我慢。そして、手塚治虫さんの意図を確実に捉えた映画であることを望みます。