ヤモリさん、いらっしゃいました。


奈良の我が家にも、ヤモリさんはいらっしゃいました。網戸にくっついてにゅろにゅろと這っています。猫の殿ちゃんは、それを不思議そうに目で追う。

東京・杉並のマンションでもヤモリさんはいた。まるで私の帰りを迎えるように、白い塗料で塗り固められた壁を這って、いつの間にか消えていく。

ちょっと気持ち悪いと思うかもしれないけど、ヤモリは家守で、家を守ってくれる。ヤモリは肺呼吸のは虫類、ちなみにイモリは皮膚呼吸の両生類。ヤモリは別段私たちに悪さをするわけでもない。むしろ虫を食べて生きているわけで、害虫退治の役立っている。だから私は脅かさないし、静かに見守っているだけ。今日も元気で何より。しっかり虫退治しておくれ、と。

大分の家でも、いたが、かわいそうに殿ちゃんの餌食になってしまった。決してかじるわけでもないのだろうけど、もてあそばれて、失神したのか、心臓発作か。いつの間にか、ひからびていた。

そして、奈良の家でも。いるとわかると、なんだか安心する、不思議な気分。網戸の外側をスルスルと昇っていく。殿が立ち上がって、追い求めようとする。前足を思いっきり伸ばす。残念でした、外だから届かないよ〜。家の中に入ると、殿が待ってるから、入っちゃダメだよ。そして、どこへやら消えてしまった。しっかり家を守っておくれ、と。

ところで、写真に撮ってから見たんだけど、ヤモリの足の指って、シマシマ模様だったんですね。なかなかの自然美。自然の生物って独特の文様を持っている。美しいです。殿ちゃんだって、シマシマだもんね。君は、かわいいから。