あやめ池遊園地跡地は、ブラックホールのようだ。

遊園地跡地

駅のホームから北側を望むと、あやめ池遊園地跡地には、池もある。橋が架かっている。緑も残っている。しかし塀で囲まれたエリアは、何の気配もない。

大学が建つとか、住宅街ができると、マンションや公園がとか、人伝には聞くが実態は知らない。工事現場なら、トラックが行き交い、建築用のクレーンが林立し、ブルドーザーの音が聞こえるだろうけど。あまりにも静かだ。

跡地を遠巻きに見るように、住宅がびっしりと取り囲んでいる。普通なら静と動の対比、と言いたいところだけど、ここはブラックホールの成り行きを冷ややかに見つめている感じ。

かつて遊園地があったときは、賑やかな歓声や、楽しそうな笑顔で満ちあふれた場所だったろう。大学ができるのなら、若々しい学生たちのエネルギッシュな熱気で。住宅ができるのなら、明るい住民たちの気さくなコミュニケーションが、この地に戻り、新しい街のあちこちに元気があふれたらいいな。

しかし、びっくりしたなあ。帰ってきたら遊園地がごっそり消えてなくなっているんだもん。まあ、新しい施設ができるのはいいけど、早くしてね。夜は人気もなく、物騒でしょ。公園作るのなら、トイレも設置してね。奈良って、小さな公園にはトイレがないんだもん。東京の杉並でも、大分でも、住宅街の中の公園にはトイレがあったぞ。

あっ、そうだ、奈良ドリームランドもなくなったんだって。27年ほど居ない間に、変わるんだね。良い方に変わればいいのだけど。



偽装ウナギから使用禁止の抗菌剤が出た。

やっぱりですか、偽装した中国産ウナギから、海外では発ガン性が指摘されている禁止薬物のマラカイトグリーンが検出されたとか。日本は使用禁止ですね。中国でも使用禁止のはず。

ところで私は去年、うなぎを食べなかった。特に、昨年のこの時期は、中国産ウナギが売場から一斉に姿を消したから。毎年、ズラリとあるはずの中国産ウナギが無いなんて、なんか変。あまりにも国産ウナギが並びすぎるのに、うさん臭さを感じて、とうとう買わなかった。じゃー、あんなにあった中国産ウナギはどこへ消えたのだ。それが産地偽装だったんですね。

その偽装の手口も、日本の名産地にさも会社があるように、表示していたというから巧妙ですね。悪質です。でも、そもそも日本で流通する9割以上のうなぎが中国産なのだから、それがわんさか倉庫に隠されていて、それが偽装品としてこっそり流通していても不思議はないのかも。

もし私がウナギを食べるとしたら、ウナギの漁場か養殖場近くの鰻屋さんですね。まず注文して、まだにょろにょろと動いている鰻を裂くところから始まる。だから、当然待たされます。待って、さらに待ってるうちに、鰻を焼く香ばしい匂いが漂ってくる。それでも待たされる。おいしい鰻屋は、蒸して焼いてを繰り返すから。なおも待たされて、1時間くらい、もうたまらなく腹の虫が鳴き始める。そこへ、お待ち、と重箱に入った蒲焼きが運ばれてくる。蓋を開けると、勢いよく湯気が拡がる。もうあっつあつです。急いで鰻をかきこむ。うまいっ。なにっ、鰻の下にご飯があるのは当然だが、さらにその下にも鰻がある。これは、ダブルの感激。などと。これですね。書いている私も、食べたくなってきました。でももう一年、我慢しましょうか。

本来の鰻は、串打ち三年、裂き八年、焼きは一生、と言われるくらい職人さんの腕次第で、味わいが奥の深い和食です。遠い空の下で、ばっちい養殖池で、薬剤やら栄養剤やらてんこ盛りの餌を与えられて、育ったウナギ。そんなウナギが、日本中にあふれている。3週間経ったら、土用丑の日です。コンビニでは予約受付中です。本当に国産?疑わしいね。それでもウナギ、食べますか。