アーケードの東向商店街、猿沢池、そして鹿。

猿沢池

この日は、妻と奈良市立図書館へ。というわけで、車はやめて、近鉄電車で奈良市街に。駅から地上に出ると、行基様の像が。行基様は奈良時代のお坊さんで、東大寺大仏造立に関わったらしいですが。詳しいことは、ちょっとね。

広場の真ん中にオブジェがあると、目安になっていいですね。何々がある広場のその前でね、なんて待ち合わせの対象物になる。渋谷におけるハチ公、上野の西郷さんと同じですね。ちなみに像は、赤膚焼で作られている。赤膚焼は奈良の窯場で作られる陶器。赤みを帯びていて、そういえば常滑焼と感じが似ている。常滑焼はどっしりとした重量感。赤膚焼は繊細で素朴な味わい、なのかな。

その先、東向商店街はアーケードがあって、雨の日にも傘を差さずに歩ける賑わい一番の通り。いつ頃から、アーケードになったのか、子供の頃からそうだったような。今も昔も変わらぬような、おみやげ屋さんがあり、奈良漬屋があり、骨董屋があり、奈良らしい。ん、ダイソーがある。時代の流れですね。なんと、ブティックの前に、ワゴンで大根や葉もの野菜を売っている。宇陀産だって。帰りには、ほとんど売れていました。なるほど。

三条通りへ出て、猿沢池方面へ。もちめし・・、あれなんて読むのと妻が。餅飯殿と書いて、もちいどの、です。ここも古い。その先でちらっと路地を除くと、遠くの方に鹿が。奈良公園からはかなり離れてますが、鹿は市街地に出没する。そういえば高校の時、クラブの仲間が練習に遅れてきた。その理由が、家の庭に鹿が入り込んで、追い出すのにすごく時間がかかったとか。嘘っぽいけど、ホントです。ま、鹿にとっては、街並みも含めて自分の庭みたいなものだから。

采女神社の角を過ぎると猿沢池。さるさわいけ、と呼ぶ人もいるが、私は、さるさわのいけ。の、を一つ入れると、なんか響きにゆとりがあるでしょ。この池には不思議があったり、言い伝えがあったり。ま、それはそのうちに。池を前にして、眺める興福寺五重塔、南円堂。梅雨の晴れ間が緑をとっても鮮やかにしている。東京の下町なら、絵筆を持ってる人がいっぱいだろうに。厳かで、もったいないほどの、いい景色です。うしろでガサゴソ。ここにも鹿がいる。こちらは大きな角が生えて草を食べている。さて、私たちは図書館へ。


コンビニ鰻重が、1580円。高いぞ。

先日妻が、タバコを買いにコンビニに立ち寄った。タバコといっても、私が嗜むタバコで、私はタスポカードを持っていない。世の中の大半の愛煙家が思うように、そんなもの私は、作る気にもなりません。

タスポカードのおかげで、というか私のようにカードを持たない人のおかげで、コンビニの売り上げは好調なようで、5月のコンビニ売上高は前年同月比3.7%のアップ。中でも、非食品の売り上げは15.9%アップという。コンビニだけが得をするって感じ。

で、妻は、精算時に1枚のチラシを渡された。うなぎご予約承り中。今年の土用丑の日は7月24日。もう1カ月前から、予約の準備です。もうそんな季節かと思う。九州産うなぎ使用、国産炭火焼うなぎ蒲焼重の国産山椒付が、な、な、なんと1580円。去年が1480円で、その前は、1280円くらいだったと思う。毎年、値上がりしているような。これも中国産の産地偽装の影響でしょうか。ちなみに中国産の蒲焼重は895円。これでも高い。

こんなに高けりゃ、鰻定食を出すお店で食べた方が、いいってものかも。ご飯も鰻も、作りたてほかほか、焼きたてアツアツで、旨いだろうに。ベシャベシャの鰻重をレンジでチン、はたしておいしいだろうか。

そういえば、去年の土用丑の日が近くなったとき、スーパーの売場で、あんなにいっぱいあった中国産鰻が、売場から姿を消した。そしてほとんどが国産鰻を表示している。ホントかい?まさか、流行の産地偽装か。じゃー、その中国産鰻はどこへ消えたのだ、などと思ってものだった。私は夏バテにうなぎとは思わない。かつて誰かが言っていたけど、人が夏バテなら、鰻も暑けりゃ夏バテだ。それこそ秋になって涼しくなり、食欲も増してたっぷり太った鰻を、その時にこそ食べると。う〜ん、なるほど。

今日のニュースで、中国産うなぎを大阪市のうなぎ販売業者と、マルハニチロの子会社が、巧みに産地を偽装して、国産うなぎに、しかも地域ブランドの一色産うなぎとして販売していたという。これらの会社は年間、1千万匹のうなぎを輸入しているというから驚きだ。おそらく本物の愛知県三河一色産うなぎは、風評被害によって売り上げが落ち込むことでしょう。もう日本のうなぎは、すべて中国産かもしれない、と思って食べたら間違いがなさそう。それにして、一応国産と語る鰻重1580円は高すぎる。中国産なら、580円か、680円くらいにしなきゃー、買わないぞ。