日本丸館のひな人形。

日田ひな祭り

いよいよ天領日田ひなまつり、というわけでひな人形とご対面。白壁で木造三階建ての屋敷、日本丸館に入ります。かつては製薬本舗だったところで、今は資料館となり、館内には製薬資料や生活品が展示されているところです。

分厚い大福帳や、でっかい長持が展示され、歴史というか、かつてはこんなものが利用されたんだと、時代の変化を感じさせてくれる。長持なんて、もう今の人は使わないでしょうし、私も子供の頃に、かくれんぼで使ったくらいか。

さてさてひな人形、赤い緋毛氈の頂上に御殿があって、親王飾りをはじめ人形たちが鎮座しています。本来なら、この前で子供たちが遊び、人形たちが一年の節句だけお目見えするだけなんだけど。でも、こうして毎年多くの人々に見てもらえることは、人形にとって幸せなことだと思う。時代によって顔に傾向があるようで、真ん中の人形は妻の持っている人形の顔と似ているとか。顔、装束、調度品、御殿やそれぞれの並びに、古い雛人形ほど味わいがある感じです。

さらに別室に移ると、古い薬がいろいろと展示してある。ムヒって、こんな昔からあったんだ。膿がたまったときの吸出膏。今はこんな薬があるのでしょうか。奇神丹、これって胃薬だっけ、たぶん久光製薬メンソレータム、懐かしい。かつては近江兄弟社だったけど、今は確か、ロート製薬が、作ってるのかな。などと、ここにも歴史が詰まっています。

ところで、外へ出てから、この日本丸館を写真に撮ろうと思ったけど止めました。なぜかって。電線がじゃま。さっきの御幸通りでは、電信柱もなくすっきりしていたのに、この通りでは電線が屋根の下を走っている。この上町通りも、ケーブルを地中化すれば、スッキリするのにね。