笑みを絶やさず、妻の雛人形。

雛人形

家へ帰ると、玄関脇がパーッと明るくなっていた。いつもはひっそり、時には華やかに花が飾られていた下駄箱の上に、昔風の人形がいっぱい。来週には、3月3日のひなまつりです。つまりは、雛人形の5人囃子たちが並んでいる。

かわいそうに、笛や太鼓などは大半が消失して、人形たちは持ち物が少なく、物足りなさそう。でもみんなでワイワイと賑やかそう。懸命に盛り上げています。

メインの親王飾りは、どこにあるかというと、豪華な御殿に収まっていました。すっごい、妻の雛人形は屋根付きじゃん。この場所は、そうです、クリスマスツリーを飾ってあったところ。あまり出入りのしない場所に置くより、しょっちゅう目にする場所、ということで、ここになりました。

分かれて飾ってはいるけど、人形だって、いつも見られている方がいいでしょう、ということで。親王飾りのお顔はユーモラスで、まるで微笑んでいるよう。妻が生まれたばかりの頃に、祖父祖母に買ってもらったとか。50年以上の時を越えて、今なお微笑みを絶やさず。いいものです。

結婚すれば、もう人形を飾らないという人も多いようですが、それではせっかくのお人形が。虫干しも兼ねて飾れば、風情も楽しめるし、気分もなんだか暖かくなりますよね。だだし、お子様や嫁入り前のお嬢様がいらっしゃるご家庭は、ひなまつりの翌日には仕舞いましょうね。人形は、子供たちに降りかかる災いを、代わりに持って行ってくれますから。