おせちを作る、妻の叫び声。

osetinohapu

なーんてこと、してくれたの〜。も〜う、いや〜、殿〜。突然の妻の声に振り向くと、なんと猫の殿ちゃんが、いち早く、おせち用の錦玉子をかじって穴を開けていた。

妻が作ったものを冷ますため、テーブルの上に置いていたのだが、いつの間にかジョリジョリとがっついていた。妻のおせち作りがいよいよ佳境に入って、大忙しなのに、この狼藉者です。

妻が、私が持ってきたお重では足りないといって、年末に急遽買い求めた、おせち用のお重もテーブルに。何をいろいろ作るのかと、妻のメモをみると、黒豆、田作り、伊達巻き、紅白かまぼこ、数の子、たたきごぼう、栗きんとん、春カスミ、昆布巻き、ぶり照り焼き、海老塩焼き、亀甲イカ、ミートローフ、栗の渋皮煮、花蓮根、ゆずかま、しめ鯖大根巻き、うずら玉子のうさぎ、里芋のささみ巻き、煮しめ、くわい煮、手まり麩、煮豚、松葉ぎんなん、花大根、そして、この錦玉子である。

いやー、これは大変。でも、このメモを見ているだけでも、おいしそう。お正月気分というものです。錦玉子もう一度、作り直すかい、と聞くと、そんなことできないと、妻は言う。そりゃそうだ、手間暇が掛かって作ったものだし、まだまだ他にも作るものが、メモの通り山ほどある。

そんなわけで、錦玉子の一角は、殿ちゃんのものになりました。よかったね、この幸せ者。どさっと盛ってやると陸も食べに来た。どうもこの犬は、甘いものが好きらしい。君も幸せ者ですね。今も台所から、様々ないい匂いが漂ってきます。どんなお節ができあがるのか、楽しみ楽しみ。