臼杵石仏、さすが国宝。

臼杵石仏

高瀬石仏に続いて、臼杵石仏に行ってみました。駐車場もそこそこ広く、観光バスが1台止まっている。食事をする場所、土産物屋、観光センター、博物館。さすが国宝に指定されただけあって、臼杵石仏は施設が充実しています。もちろんトイレも。人も何人か来ている様子。ちょうど20人くらいの団体さんが山を下りてきた。

その日は天気も良く、絶好の行楽日和。入場してから緩やかな坂道が続く。すぐ左手に香を焚く場所。ん、お寺。ま、あったかもしれないけど。清浄香、身を香で清めてお参りせよ、ということですね。坂道には、杉の木の陰が落ちて、ボーダーを醸し出している。その向こうには、刈り入れの終わったたんぼ、山の方には石の鳥居。いやー、秋らしい。

坂を上るにつれ寺のような覆堂が迫ってくる。その中に、石仏が。しっかりと建物に守られて、さすが国宝です。石物の数も多い、大きさもかなりです。ホキ石仏というらしい。ホキってなあに、って感じですが、そんなことよりも古の人が何かの思いを込めて、ここに彫った、ということですね。これも詳しいことは専門家に任せて、仏様が何体も並んでいます。第一群と第二群があって、第二群の方は彩色がされている。これも、なんで。

さらに山王山石仏群、古園石仏群を回り見る。この古園石仏群の大日如来像の仏頭は長く下に置かれていたそうな。岩がもろく、風化や浸食で崩れ落ちても不思議ではない地層だ。どの仏様も、下部分が風化している。周囲に地中の排水工事をした痕がある。懸命に維持するのも大変なものだ。

この覆堂の隣の岩盤には、彫り掛けたような痕がある。その直ぐそばで、からすうりの赤い実がぶら下がっていた。命あるものは、種を残しまた命が甦る。1000年あまり自然の営みを見続けた臼杵の磨崖仏は、今の人の営みを見て、何を思うでしょうね。