お疲れ様、親指シフトキーボード。

親指シフト

先週の日曜日ですが、届いたパソコンを、セッティングした。つまり、古い起動しなくなったパソコン、キューブを撤去することになる。そして同時に長年慣れ親しんだ、親指シフトキーボードともお別れとなるのだ。20年近く前に、20万円くらいで買った富士通オアシスのワープロ。それがはじめて親指シフトとの出会いだった。文字の入力では、JIS配列の仮名入力か、ローマ字入力か。もうひとつの選択が、親指シフトだった。誰かに、コレ便利、打ちやすいと教えられたのが、購入のきっかけだと思うけど。

親指シフトは、仮名文字がひとつのキー上下に2文字割り当てられて、コンパクトに配列されている。上下のキーや濁音促音は親指キーを押さえながら打ち分ける。JIS配列は文字がちょっと広がりすぎて打ちにくい。なにより日本語を頭の中でローマ字に変換する必要がないから。日本語、は、カナ入力なら、にほんご、と4回ですむのに、ローマ字はnihongoと7回打たなければいけない。JIS配列も、ご、の濁音はさらに1度濁音指示の追加入力で5回となる。

やがて13年前になるが、ワープロはパソコンに取って代わった。この時のパソコンは、NECの98ではなく、マッキントッシュにしたのだが、これもマックなら親指シフトが使えると聞いたからだ。その親指シフトのキーボードは、4万円近くした。高かったけど、使いやすさがなにより。一度、ドリンクをこぼしてダメにした。10年近く前に、このリュード社のキーボードが生産中止になるということで、最後のキーボードを注文した。次第にパソコンは接続がUSBポートになり、親指シフトキーボードに使われているADBポートは消滅する。変換コネクターで、これを何とかクリアした。

改めてキーボードを見ると、キーに垢がたまって文字の見えないところがある。ま、打つときに文字盤をあまり見るわけではないから。打ちやすかったのになあ。そもそも富士通は、何で親指シフトのパソコンを売り出さないのだろう。これが不思議。日本語を、いちいちローマ字に置き換えるって、変だと思う。携帯は、あかさたなを基本にシフトしていく。これの方が、まだ日本語入力としては理にかなっている。JIS配列はやっぱり見にくい。富士通の人、今からでも遅くないから、もう一度、親指シフト、しっかり改良を重ねてアピールしてみたら、どう。そしたら、富士通のパソコンを買うかも。ウインドウズか、それもやだけど。その頃に、日本人にぴったりのOS、日本のメーカーかソフト会社から出るのかしらん。トロン、惜しかったけど。

親指シフトサードパーティーで作っているらしく、表参道のショップで売っているみたいだけど、九州の大分からは遠すぎる。とりあえずあきらめましょ。新しいパソコンは、もちろんローマ字入力です。ノートパソコンがローマ字なので、ある程度は慣れているんだけど、あのカチャカチャ音がなつかしい。とにかく、ご苦労様。そして、さよなら、親指シフトキーボード。