大分の我が家へ、帰って。

我が家へ帰って

大分駅から妻が運転する車に乗りながら、コウモリが家の中に入って、大騒ぎだったとか。猫の殿ちゃんが部屋の天井下を舞い逃げるコウモリ、下から追っかけならドタバタしてるので、初めて妻は気がついたらしい。ハエ叩きで落としたとか。ワンチ君が、夜中の4時まで歩き回って寝られなかった。いつもなんだけど。やっと寝かしつけたら、殿ちゃんがニャーニャーと鳴いて、部屋を行ったり来たりとか。家の周りをお友達が訪問したんでしょね。うんうんと、妻の話を聞き流しているけど、その情景が頭の中を過ぎっている。笑っちゃいけないけど、あはは、ですよね。

やはり、真剣に聞いているふりして、うんうんと。
しゃべり続ける妻が、聞いてんの、と。
ああ、殿ちゃんのこと、と私が。
違うよ、陸が、と妻。
あ、そんな話でしたか、やはり、聞き流している。

我が家に到着して、玄関を開けると、さっそく陸君のお出迎え。ふんふんふんと、私のジーンズやらバックやらを嗅ぎまくる。ごめんね、おみやげは、ないのだよ。妻が家に着いてから言う、おみやげは。もちろん、ない、と私。旅行とかでおみやげを買うのは嫌いです。だって、荷物になるし。じゃまだし。でも、自分のために買ったものがある。味気ないけど、パソコンのソフトです。東京で買った方が安いから。ポイント使ったから。

そして、玄関の廊下には、私より先についたパソコンの箱が置かれている。殿ちゃんは寝ていた。お出迎えをせんのだな、薄情者。まだ一緒に暮らして半年、しょうがないか。部屋続きの納屋に行き、老犬ワンチ君の様子を窺う。あいかわらず、もくもくと歩いています。よかったー、今日も元気で。

やっぱり、彼らの顔を見ると、疲れも軽くなるというか、なんだかホッとする。あっ、もちろん、妻の顔も。軽く食事を済ませて。眠い。ベッドで横になる。我が家は、いい。ほとんど、夢うつつ。傍らで、ちりちりと、もそもそして生暖かい。殿ちゃんか。寝かせてよねー。お、や、す、み。