今度は、鯖に大根おろし。

鯖おろし

数日前の大根おろしに味をしめて、今度は鯖に。調理の前に、妻が聞く。鯖なんだけど、大根おろしの塩焼きと味噌煮とどっちがいい、と。

鯖味噌煮、旨そうだし、私は大好き。でも一瞬考えた。味噌煮は、もちょっと秋らしく、ちょっと涼しいかなー、という時にとっといて。本日暑さはまだまだ真夏並み。ここはさっぱりと大根おろしに軍配、と頭が。

さてさて食卓に登場。かぼすを絞って、大根おろし乗っけて。旨い、食べる。旨い、食べる。ん、ん、ん。妻があらかじめ丁寧に骨を取り除いたのか、ないぞ、あげるべき骨が。テーブル横で、よだれ垂らして私たちが食べる様子を見守る陸君。私が、鯖を挟んだ箸を動かせば、陸君の目がそれを追う。

ごめんね、今日はあげるところがないんだ。骨、ないもん。私は、箸で鯖を口に入れる。そして口の中に鯖は消える。それをじーっと見つめる陸君。かぼすの酸味と大根おろしの辛味と鯖の旨みが重なり合って、まことに旨い。ほおばりながら、ちらっと陸君を見る。目と目が合う。なおも彼はじーっと、こちらから視線をそらさない。口の横からたらーりが、ぽたぽたと絨緞に落ちる。はいはい、わかりました、あげるから。絨緞がびしょびしょになっても困るから。私は最後の一片を皿から、箸でちょっと高く持ち上げると、彼はサッとテーブルに前足を掛けて、あっという間に箸から食べちゃった。はやっ。鋭い。読んでおる。

ところで、私はお漬物も好き。左は、かなりじっくり漬けた粕漬け。それなりにおいしいと思うんだけど、なぜか妻は食べない。右は、茄子の塩もみと水菜の漬物。ちょっと塩でもむだけで結構いけるんだ。なるほど。すべて、我が家づくり、というか、妻づくり。そして食後は、ロザリオビアンコ。岡山産のぶどうです。今度は皮を剥いたところ、きれいでしょ。美しいものって、やっぱりおいしいのかもしれない。