公園の落とし物。

公園の落とし物

ほんとうは、森の落とし物、と言いたい所ですが、これは妻が朝の散歩で、よく行く公園で拾ったもの。ナラとかクヌギとかだと思うけど、正しい名前は解らぬ故、まとめてドングリ。

雑草が生い茂った公園も、いつの間にか草刈りが行われて、木々からこのような落とし物が転がって、それが目に付くようになったのでしょうか。私もその公園には散歩でよく行く。

妻は、公園の地べたなんか注意して見てないでしょう、と言う。青がいっぱいの空があって、緑の葉っぱが広がり、その下では様々な草が生い茂り、あるものは花を咲かせ、その草むらにはドングリが落ちている。実が落ちるということは、やがて紅葉があって、葉が落ちて、冬を迎えるわけですね。暑い33度の今日など、やがて冬へなんて、とても考えられないことです。

さて妻は、持ち帰ったドングリを今晩の、じゃなくて、飾って楽しんでいる。花もいいけど、実を飾るのもいいものです。枯れることはないから。

食用にはならないけれど、それはもうすぐ出てくる栗を楽しむ、ということで。東京の杉並だって公園はいっぱいあったけど、ドングリはさすがに覚えていない。なんでもないものに、遊び心を持つ。公園の地べたなんか注意して見てないでしょう。妻の言葉の中に、今まで忘れていたものがあるのかもしれない。