妻の手作り座布団である。


妻がミシンなどを駆使して、座布団を作ってくれた。なんで、座布団かというと、ちょっと話が長くなるんですね。なので、かいつまんで言うと、我が家では、古着というか、もう着られなくなった。つまりは着ることはできるんだけど、着て外に出ると穴が開いたり破れていたりすり切れたりして人に見られると恥ずかしいから、着なくなった古着が結構たまってきた。そりゃ〜、捨てりゃ〜いいんだけど、捨てられないのは長く着て、愛着もあるからで、そういうのをクッションとかにして活かせないかなと妻に相談した。だって、今の世の中は捨てる文化で、愛着を持って着る人は少ないでしょ。私に言わせれば、まず欲しいウエアが売っていない、状態なんです。私は今年60歳のじいさんですが、ショッピングモールとか百貨店に出掛けても、あっ、このウエアいいなあ、と思えるものがほとんどない。そんなわけで、めったと買わない。古いウエアは、どんどんおしゃかになる、というわけで古着がたまっちゃったのさ。で妻が、鮮やかな反物を側生地にして、座布団を作ってくれたんです。はでな反物でしょう。ところが、これは1本500円だったのです。話は遡る7月、祇園祭と同時に町家とかではバーゲンが開かれて、そこで手に入れた処分品だったわけです。500円は安いでしょ。で、妻はその反物に古着をしっかりと詰め込んで、作ってくれました。私はクッションというイメージだったんだけど。つまり、ふわふわぽ〜んのイメージだった。できあがったものを手にすると、ズッシリと重い。そりゃそうだ、古着をしっかり詰め込んであるから、重くなるよね。そんなわけで、クッションというよりは重たい座布団ってえわけなんです。中には、愛着のある古着がいっぱい詰まっているんです。そんなわけで、もっともっと使われてもらいましょ。捨てることより、使い続ける工夫ですよね。