待っても待っても、なかなか来ない、お盆のお寺さん。


昨日、父のマンションでのことです。お盆となれば、檀家である父宅にお寺のお坊さんがお経をあげに来るのは恒例のこと。その3日前にも、お寺に納めるものがあって、日や時間帯を確認したばかりです。納めるものって、そんなものはお金に決まっています。で、昨日の午後にお越しになるということで待っておりました。去年は午後2時だったから、今年もそれくらいかなあ、と。でもまあ、1時くらいから私たちは準備して、と。父は結構、野球が好きなんです。時間つぶしとばかり、高校野球を見ています。日大三と開星の試合が始まりました。開星って、末代までの恥と、有名なコメントを残したあの監督が率いる高校ですよね。こりゃ〜注目。そんな高校には、勝って欲しくない。途中で日大三はひっくり返されますが、またひっくり返して、逃げ切りました。良かった良かった。おいおい、もう4時を廻って居るではないか。妻は思い立って、お寺に電話をした。まずはお待ちくださいということだった。しばらくしてお寺から電話があり、思わぬことがあり、到着は6時くらいになるという話だった。そうか、お坊さんは我が家のことを忘れていたんだ。あと1時間30分は時間がある。妻は用事に出かけた。父と私はまた無言でテレビを見る。今度は、巨人と広島戦。これもほどなく、巨人の勝利で試合は終了した。妻は5時半に戻ってきた。今度は、ボウリング。Pリーグというのだそうな、私は初めて見たが、父は以前から番組を知っていたみたい。ボウリングが終わって、午後6時やっとお坊さんが来た。急いで仏壇の前に座り、さっそくお経を唱える。3分くらいで、南無阿弥陀仏の繰り返しに入る。もう終わりだ。妻がお茶、菓子、そしてお金の包みを慌てて用意する。で、お坊さんは、お茶も飲まず、渡すものだけ受け取って、慌ただしく帰っていった。あれま、今年は時にあっけない。ま、しょうがないのか。おかげで、普段はめったと見ない野球やボウリングを見ることができました。


陸前高田の松、成田山新勝寺、五山送り火

なんとなんと、成田山新勝寺では9月25日の「おたき上げ」で、祈願成就のための護摩木と一緒に、陸前高田市の松の木が震災で犠牲になった人たちの供養のために、焚かれることになりました。ここで、京都が拒否したセシウム検出問題です。新勝寺の方では、松の皮を削って使うのでセシウムは問題ないと考えている、ということです。良かったですね。

そう考えると、京都は放射性セシウムが検出されたとして拒否しました。松の皮を削って使えば問題はなかったはずですね。どうして京都は、松の木の皮を削ろうとしなかったのか。そもそも、五山の送り火に、よそものの松の薪など、使いたくはなかったのでしょう。それを、放射能が心配だとか、京都の人は難癖を付けて、排除しようとした。それを非難囂々のため渋々受け入れると言った。改めて薪を検査するとセシウムが基準値以上だったので、これ幸いと最終的に拒否した。京都の人は、ほっと胸をなで下ろしたことでしょう。これいじょう、よそ者には荒らされたくないし、とやかく言われる筋合いはないですからね。

でも、成田山新勝寺では、快くすんなりと受け入れた。この差が、京都との明らかな違いなんですよ。京都の人は、プライドが高いのですから。瀬戸内寂聴さんが、京都の恥と言っていましたが、これはちょっと違うと思いますね。私だって、どうして京都五山送り火に、どうして陸前高田の松をもってこなきゃならないのか。その理由が分かりませんでしたから。ま、とにかく、明日は京都五山送り火です。皆さんはどんな思いで送り火を見ることでしょうか。京都のプライドが情念となって燃えさかります。