小さな生徒さん、奈良公園の鹿をいじめないでね。

図書館の帰りに、奈良公園に立ち寄った。この時期は、修学旅行生が多いんですね。団体さんが、砂ぼこりを巻き上げて列をなしている。こんな時期は、水撒きも必要かも。遷都1300年祭のメイン会場のイベントも終わったけど、観光客が訪れてくれるのは、奈良市民としてありがたいことです。皆さん、奈良公園に来たら、鹿せんべいを買ってね。それが、鹿愛護協会の運営資金になりますから。それを、狙って、鹿さんたちは、鹿せんべいの売場周りにたむろしている。ところで、鹿は芝生の草を食べているのかと思ったら、紅葉して落下した落ち葉を次々と食べている。奈良生まれの私ですが、落ち葉を食べるとは知らなかった。

で、妻は、さっそく鹿せんべいを買って、鹿にあげていました。そこから春日大社の方に歩く。その先で、1匹の鹿が、トントントンと逃げていく。さらに、歩くと、また鹿が逃げていく。小学校高学年くらいの男の子が、何かを振り回していて、他の子が、やめたれよ、かわいそうや、と、男の子を注意しています。鹿をいじめていたんですね。奈良公園の鹿は、本当に私たち人間をこわがりません。なにかちょうだいと、擦り寄ってきます。だから、いじめないでね。人間も、鹿も、仲のいいお友達ですから。

ふと、思い出してしまった。今年の3月に鹿をボーガンで殺した三重県の飲食店経営の男性です。その鹿は妊娠していましたよね。今、思い出しても、むかつく犯罪です。奈良の鹿は、天然記念物に指定されていて、殺傷することは法律で禁止されています。この男性は、もっとバカげた理由で鹿を殺傷したらしいのですけど。鹿をいじめた男の子も、奈良公園に鹿がいる意味や、なぜ保護されているかをしっかりと理解してほしいものです。


大卒就職内定率57.6%は、当然の数字だよ。
ちょっと前に、朝日新聞が、大卒内定率が最悪の57.6%で、就職は超氷河期に入った、などと新聞の1面で報じていた。これって、当然の数字で、今までが異常だったんですよ。で、さらに、今春、4年制大学を卒業した54万1千人の卒業時の状況は、就職したのが60.8%。進学も就職もせず、家事手伝いでしょうか16.1%。大学院などに進学が13.4%。アルバイトなど一時的な仕事3.6%。その他6.1%。なるほどねえ。

ちょっと古い話になるけど、昭和50年は大学卒業者総数が31万人。学生が増えた昭和60年は大学卒業者総数が37万人もあって、そのうち28万人が就職だったらしい。平成2年の大学卒業者総数は40万人。平成12年は、大学卒業者総数が53万人。バブル期とか、数年前の経済好調時に一時的に増加しましたが、基本的には就職者の数は、ほぼ30万人とちょっとくらいなんですね。だから、今春の卒業者が54万人で、就職者が60.8%で、32万8000人ってことです。そんなに、大卒を必要とするところはない。これが社会の実情です。

なのに、大学生はどんどん増えている。大学が新設されたり、有名大学が学部や学科を新設して、定員をどんどん増やすからですよね。ま、海外からの留学生もかなり入っているでしょう。
ところで面白い数字があるんです。平成11年度、4年次学生数は61万人。平成12年に卒業したのは51万人。平成21年度の4年次学生数は64万6000人。でも卒業したのは54万1千人ですよね。10万人くらいの学生が、行方不明になっている。休学か、留年か。この辺で、怪しい海外からの留学生のカラクリが見えてきそうですよね。とにかく大学を存続させるために、留学生も含めて、バンバン学生を受け入れる。

ま、とにかく、かつての自民党政権がバンバンと大学を乱立させて、議員さん達はちゃっかり大学理事とかに治まって、とにかくお金を運んでくる学生を掻き集めました。その結果、大学のレベルはどんどん下がり、いまや選り好みしなければ、どこかの大学に入れます。試験さえ受けたら合格できる、そりゃお金を持ってきてくれるんだから合格させるような偏差値も算出できないFランク大学が、全国に何十校もあります。お馬鹿な大学ですよね。そんな大学も含めて、大卒の就職率が悪いだの、内定率が悪いだの、騒ぐ朝日新聞もどうかとおもう。朝日新聞って就職では、絶対Fランク大学の学生を受け入れていないでしょ。でも、どの大学がレベルが低いとか言わないものね。そりゃそうです。Fランク大学だって、大事な広告主様ですから。そんな大学ほど、新聞広告が多いんだけど。そんなわけで来年、大学を目指す高校生諸君。地方で歴史がなくってレベルの低い大学に行くと、将来が真っ暗ですよ。都市圏でも、レベルの低い大学はあります。自分に大学の勉強についていく実力があるなら、しっかりいい大学を選びましょう。