一年に一度だけ、寿司屋に行く日。

7月3日は、一年に一度だけ寿司屋に行く日と決めている。注文するたびに2貫ずつ握ってくれる回転しない寿司屋さん。そこは2年前のこの日に妻とぶらりと入ったお店で、とびっきり寿司がおいしかった。それから2カ月くらい後に、妻が急に寿司を食べたいということで、妻がおいしいという回転寿司のチェーン店に行ったんだけれど、やっぱりおいしい寿司屋さんと、チェーン店の回転寿司じゃ、くらべものにはならないんですね。だから、私は10回分ほど回転寿司へ行くのを我慢して、1回だけとびっきりおいしい寿司屋さんに行く方を選んだ。だから、一年に一回だけです。それに回転寿司って、ウニョウニョの寿司が動き回るから落ち着きませんよね。

ファミリーレストランとか、チェーン店の中華屋とかに、たま〜に行くんだけど、本当においしいと思った店など無いから。そりゃそうだよね、何十店、あるいは何百店もあるチェーン店の味を均一に保つには、やっぱり味をマニュアル化する必要があって、無難な味になるから無理もないと思うけど。それに私たち夫婦は、もう50代後半になりました。だから、強い味付けはピリリと舌に嫌な後味を残してしまうから。きっと化学調味料食品添加物だと思うんだけど。ほんのりと鰹出汁が利いていたり、昆布だしの後味がうれしかったり、鶏出汁の余韻がじっくりと楽しめたり。年齢的には、そんな出汁加減が好きなんだな。おっと話が逸れた。

寿司というのは、まさに単調。まずはネタの良し悪し。つづいてシャリの握り加減。たったそれだけで、おいしい、まったくおいしくないが、顕著に表れる不思議な料理なんですね。私だって、4年前までは半額シールを貼ったスーパーのパック寿司をよく買いましたから。そんなわけで、先ほどはおいしい寿司を妻とふんだんに味わいました。25年ほど東京にいたけど、本当においしい寿司屋さんは、世田谷の勘なんとかという店が一番だった。奈良の私たちが行った寿司屋さんは、それと同じくらいのレベルだと思う。大阪や神戸、京都にも行ったけど、そんなにおいしい寿司屋さんはありませんね。奈良のお寿司屋さんは、奈良市西大寺赤田町の「銀寿司」です。本当に、おすすめ。で、7月3日に、妻はひとつ年を重ねました。