10分千円の理髪店。


去年から、行こう行こうと思っていた理髪店さんに、やっと行った。通常ならば、寒くなる前の11月頃に行くのだが、なぜか行きそびれて、段々と寒くなり、とうとう年を越してしまった。いいかげんに、髪の毛がうっとうしい。ご近所の理髪店もパッとしない。覗く度に、客のいるのをあんまり見たことがないからね。そこでふと思いついた。全国チェーンのシャンプーも顔剃りもしない理髪店があったではないか。

で、ショッピングモールにある10分千円の理髪店に行ってみた。自動販売機で、チケットを買う。これが千円札しか使えない。あとできた客が、両替はどこでするのか聞いていた。なるほど、ここに来るときは千円札を用意か。店にはいると、20代の男性が二人、カットしてもらっている。理髪師も20代と若い。私の前に待っている男性もふたり。二人とも初老の男性で、60代くらいか。以前、私が様子を窺った街の理容師は、2軒とも初老の男性だった。客の少ない街の理容室は、千円の散髪屋に客を取られているのかも。

先客のカットが終わった。吸引ノズルで、頭に残っているであろう毛を吸い取っている。散髪コートを外して、パタパタと払って、客は帰っていった。床に落ちている髪の毛を鏡の台の下にほうきで集め、穴に吸い込んだ。なるほどね。うまくシステム化しているものだ。

そして初老のお二人のカットが始まった。水を使わないということは、設備的にかなりコンパクトにできるものだなあと、しげしげと設備を見つめる私。あっという間に10分は過ぎて私の番。お母さんと一緒に入ってきた小学生と同時に座る。じっとできない小学生には10分はいいかもしれない。ま、技術的には問題なさそうだし。私のカット中にも、いろいろ考えた。私は、頭を洗ってもらったり、顔を剃ってもらったり、長い間椅子に座っているのは、本来好きじゃない。だから洗髪も、髭剃りも不要だと考えていた。で、当然だが、私のカットはほぼ10分で終了した。あとで妻に出来栄えを見てもらったが、おかしいところはない。無難だという。

でも私の頭に残る虚しさはなんだろう。私は、洗髪も、髭剃りも嫌いなはずなのに。10分で終われば、気分爽快なはずなのに。若い理髪師は、次々と客の頭をカットする。客も尽きないようだ。そして理髪師たちは、ずーっとこの店に勤めるつもりなのだろうか。やはり独立して自分の店を持ちたいと思うのは当然のはず。10分千円に対抗できる何かがないと大変だろうな。対抗できる何か。プラスアルファ。それが洗髪であり、顔剃りであり、散髪が終わった後のマッサージであり、理髪師と交わす何気ない世間話なんだろうな。あと、経験と技術もあるだろう。今度は、洗髪も顔剃りもある、おじいさんの理髪店に行こう。そこには、昔ながらの、懐かしさが残っていそうだから。


世耕弘成参院議員の、くだらない噛み付き。
自民党世耕弘成参院議員が28日の参院予算委員会で、鳩山首相の幸夫人が日本ジュエリードレッサー賞特別賞を受賞し、授賞式に出席したことについて、「不謹慎」とやり玉に挙げたんだって。以下、朝日新聞の記事を抜粋しますけど。

世耕氏は27日の授賞式に幸夫人が首相からプレゼントされた指輪をつけて出席したことを取り上げ、「ご自身の所得税にかかわる疑惑が起こっている中、国民の感情を考えれば、こういう賞は辞退すべきだったのではないか」と言ったそうな。

これに対して、首相は「私と妻とは全く別個の存在。宝石にかかわる方々から賞をいただくので、それに出させてもらうという話はあったが、私の意思でなく本人の意思だ」と突っぱねたと言う。さらに、首相は「賞金はユニセフを通じて、ハイチの地震に寄付をした」とも付け加えた。以上が、記事の内容。

世耕弘成参院議員も、とにかく首相に噛み付けばいいってもんじゃない。あんたの言うことこそ、可笑しいんじゃないかな、と私は思ったんだけど。でも、妻もその記事を見て、この人、言ってること可笑しいよ、と言う。予算委員会なら、もっとまともなことで、噛み付いてください。景気回復させるようなアイデアを提案するとか。

自民党もこんな議員ばかりいるから、ていたらくなんだよ。先日、奈良県生駒市市長選挙がありました。市立病院の設置を巡って、現職市長と、自民党がバックアップする候補者との戦いだった。結果、自民党側の候補者は大差で落選した。世耕弘成さんは、参議院和歌山県選挙区でしたよね。改選は、3年後ですか。和歌山県民の皆さんは、こんな噛み付くだけの議員を落選させてくださいな。今年じゃ、ありません。3年後ですよ。

ところで、京都四条河原町にある阪急百貨店が閉店するそうな。百貨店は斜陽なんですね。ビルは住友不動産の持ち物だそうな。きっとヤマダ電機なんかが入りそうだ。明日は、どこの百貨店が閉店を発表するのだろうか。