今年もよろしくお願いいたします。

やっぱり、これが最初の言葉でしょうね、我が家では。妻にも、殿ちゃんにも、陸君にも。彼らには、一年の切り替わりは分からないだろうけど、机の上にいつものようなお重が乗っかっているんだよね。

我が家は、今年もよろしくの次は、いただきますで始まる。今年の元旦は、なにより父が我が家に来てくれたこと。気難しい父です。父のマンションに迎えに行って、仏壇に母のお参りをして、父を我が家に連れてきました。そして、我が家に入って、まず父がしたことは、陸へのブラッシングです。

去年の10月末まで、毎日の夕方には父が暮らすマンションに陸との散歩で立ち寄って、そのマンションのエントランスまで父が出てきて、陸にブラッシングするのが日課でした。今日の元旦は、燦々と陽射しが降り注ぐ部屋で、父はどっかと座り込み、陸のブラッシングをした。父が持っている陸専用のブラシで、何度も何度も陸のカラダをすいています。「見てみい、こんなに毛がついとる。ちゃんと、してやってるか。かわいそうやろ。ちゃんとしてやるからな」。父のブラッシングはまだまだ続きます。

陸の様子が落ち着かなくなって、訴えるように私を見上げる。フラッシングもそろそろ限界かな。でも、父は一生懸命。陸のために、一生懸命なんです。「なあ〜、気持ち、ええやろ〜」。私は陸をさすりながら、心の中で、陸、もちょっと我慢。いい子だから。妻も、台所からお雑煮を出すタイミングを見計らっています。

やっと、元旦のお雑煮に、父と私たち夫婦と殿と陸が揃いました。母の亡き後ですが、父がこうして我が家に来てくれたことは、嬉しいことです。そんなこんなで我が家の一年は始まりました。皆さん、良いお年を。そして、今年もよろしくお願いいたしますね。